南京事件 [読書記]
それでは、ここで溜まってきた最近読んだ本のこと。
南京への旅の時に読みました。
そのままですけど。
教科書裁判への関与をきっかけに南京事件に
取り組むこととなった笠原十九司が史料検証に基づいて
書いた一作。事件60周年にあたる1997年発行。
南京事件が気になった時に最初に手にした
本でしたが、なかなか読む気になりませんでした。
今回、南京に行くにあたって、本棚から取り出して
読みました。
上海/杭州上陸から南京攻略、そして「南京大虐殺」までを
日記や証言を基にした史料をたどり、検証していきます。
これを読みながら、上海から南京へ進んだわけですが、
この江蘇省の大地を同じように日本軍が進んで行ったんだなと
ちょっとした感慨も。
これを読みながら南京に行ったので、記念館の
展示も、ああ、このことねと理解しやすかったです。
惜しむらくは、この本が出されてからの10年間で、
相互の言い合いは続いているものの、
新しい事実の解明だったり、共通認識の構築には
全然至っていないということ。
去年、「南京!南京!」という映画が公開されて、
虐殺に関与した日本兵からの視点での取り上げられ
方がされて、ただの「鬼子」ではなく、苦悩する日本兵の
姿も話題になって、一石は投じられたけど。
やっぱり今となっては、新事実の解明なんて
難しいのかもしれないですね。
双方の空白の時間もあり、客観的な証拠が
もう残ってないでしょうし。
とはいえ、簡単に読める新書ですので、
事件が気になる方は、まず読んでみることを
お勧めします。
2007年12月前後に、いろいろ出版された
関連本で積読になっているのがまだまだたくさんありますが、
これらも順番に読んでいこうと思います。
肯定派、否定派それぞれの意見を知るために。
ご覧頂き、ありがとうございます。
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ザ・レイプ・オブ・南京―第二次世界大戦の忘れられたホロコースト
- 作者: アイリス チャン
- 出版社/メーカー: 同時代社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
『ザ・レイプ・オブ・南京』の研究―中国における「情報戦」の手口と戦略
- 作者: 東中野 修道
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 1999/09
- メディア: 単行本
ここら辺が既読です。↓
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