円明園 栄華に思いをはせて [旅行記(中国編)]
巷では、川崎フロンターレのACL北京国安戦を前にしての、
熱烈歓迎っぷりが話題になっておりますが、
この週末の北京日帰り旅行のお話です。
(モブログのリアルタイム日記はこちら。)
向かった先は円明園。清代の離宮のひとつで、
円明園、長春園、綺春園の三つの庭園からなる。
惜しむらくは、1860年の第2次アヘン戦争(アロー戦争)の際に、
英仏軍の焼き討ちにあい、廃墟になってしまったこと。
清代の離宮と言えば、西太后が愛した頤和園が有名ですが、
勝るとも劣らない優美なところだったとか。(Wiki参照)
北京のメインの観光所はだいたい行ったことがあるのですが、
出来れば行きたいなと思っていたところがここ。
フライトが遅れて、現地滞在1時間程度でしたが、
地下鉄を乗り継いで、急ぎ足で回ってきました。
入場料は10元。メインとなる長春園の西洋楼遺跡景区
だけは別料金が必要で15元。合計25元のチケットを買って、
入場です。
円明園駅の近く、南門から入り、まず最初は綺春園。
碧湖の中に建つのが、監碧亭。
柳の木との風景が趣を出していますが、これは1993年に
再建されたもの。最近はこうやって復興にも力を入れている
みたいです。いいんだか、悪いんだか。
その横にあるのが石断橋。
往時には園内には200以上の橋があったのですが、
残っているのはこの一つのみ。
東湖の中にあるのが風麟洲。
その近くで人が群がっているなと思ったら、
おじさんが紙芝居をしてました。
これも中国の週末の公園の風景ですね。
駆け足で綺春園を抜けて、長春園へ。
ここの西湖は蓮の花が有名のようですね。
時期が違ったので、かすかに浮いている葉っぱしか
見れなかったですけど。
更に北に進むと西洋楼遺跡景区の柵が見えてきます。
ここから中に入るのに別料金。15元がかかります。
入り口でセットのチケットを買ったので、見せるだけで
入れましたけどね。
この場所が円明園で有名な場所。
往時はベルサイユ宮殿をも凌いだというバロック調の
洋風建築が並んでいました。
西の端が諧奇趣。
崩れた石柱のに囲まれて、中国人が思い思いの
記念撮影をしています。
石造りの建物の廃墟はアンコール遺跡でもいろいろ見ましたが、
その時間のスパンとはまた違う、栄枯盛衰の時間の流れを
感じます。
中国式建築のところはどんどん修復していっている
みたいですが、ここはこのまま残しておいてほしいですね。
諧奇趣の北側にあるのが黄花降。
ぱっと見、ちょっとした洋風庭園って感じなんですが、
なんだか様子が変です。
なんと、周りが迷路になっているんですね。巨大迷路。
かつては中秋節あたりにここで、ランタン片手に
迷路大会が開催されていたんだとか。
忍耐力のない中国人は、壁をよじ登ってショートカット
する人もいましたけどね。
ここからもう少し遺跡群を見て回ろうかと思ったら、
足元で動く茶色の物体を発見。
猫でした。
デブ猫だなぁと思ってたんですが、そうですね、春なので、
身重の猫なんですね。
元気な赤ちゃんを産んでもらいたいものです。
母猫を見送ったあとに目に入ったのが柱だけ残った遺跡。
方外観という建物の跡です。
ここは乾隆帝が遠方から連れてきた容妃(香妃)のために
イスラム寺院に改造されていたところです。
その右にあるのが最大の建築物の海晏堂。
大きな水時計の噴水です。
ここには十二支の石像もあったのですが、略奪の際に散在。
以前、オークションにかけられたのを中国人が落札したけど、
金を払わなかったとかで話題になったのがそれです。
それくらい重要な宝物なんですが、柵を越えて、
自分勝手に写真撮影する中国人の姿もちらほらと。
なんだかねぇ。
この大きな建造物が噴水用のタンクだったようです。
ホントはまだ西洋楼遺跡景区の半分も見ていないのですが、
ここで時間切れです。飛行機に乗り遅れちゃうといけないので。
西洋楼遺跡景区の入り口から綺春園と長春園の境までは
カートが出ているので、帰りはそれに乗りました。運賃は5元。
もうちょっと、あそこも見たかったとかいろいろありますが、
そこは仕方がない。
ちなみに、地下鉄円明園駅のコンコースには
円明園の歴史を刻んだ彫刻が。
1860年に英仏軍に焼き討ちにあったと書かれています。
中国で何かあると、日本軍の仕業ってのが多くて、
ここ円明園では英仏軍なので、関係ないよなと
たかを括っていたんですが・・・。
1900年の義和団事変の時に、止めを刺すのに、
日本軍も関わっているんですね・・・。
地下鉄4号線と10号線を乗り継いで、空港線で北京空港まで。
結局、チェックイン締め切りぎりぎりでした。
後ろ髪を引かれる思いで、円明園を後にして、正解。
どうせ、遅れているだろうと思っていたのに、こんな時に
限って、定時運行なんだから・・・。
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