ワイルド・スワン [読書記]
本当は「蒼穹の昴」より先に読み出した本。
途中で、「蒼穹の昴」を借りて読んだので、
読了はあとになりました。
ロンドン在住の中国人女性ユン・チアン(張戎)。
清代末期に、軍閥将軍の妾として嫁いだ彼女の祖母、
国民党・共産党の激動の時代を生き抜いた彼女の母、
そして、多感な時期を文革の時代で過ごした筆者。
女三代の中国人の生活を通して、20世紀の中国の
実情をありのままに描いたノンフィクション大作。
もともと、この本の存在は知っていて、中国に
来たならば、読んでおかなきゃなと思っていたところ、
ちょうど去年に新しい筆者の巻頭辞が追加された
改訂新版が発行されて、平積みになっていたので、
買ってあったもの。
中国に来てから、中国を知るための本はいろいろ
読んだけど、一番胸に来たのはこの本。
歴史書で深く書かれない内容まで、身の回りの
出来事として赤裸々に描かれている。
でも、十何億って言う中国人民はそんな時代を乗り越えて
生きているんだよね。80以後世代は別として。
毛沢東が(共産党が?)当初に掲げた理想と
今の中国の実情とのギャップを考えると、
今なお毛沢東を崇拝し、今の指導部も彼の後継としての
位置づけになっていることに違和感を禁じえないね。
筆者が生まれ育ち、その母が今も暮らすのが、
先週の地震の被害のあった四川省成都。
被害を伝える映像、救助隊の進む映像を目の当たりにし、
筆者の両親が共産党の職員として、四川省内を
駆けずり回っていた頃の苦労も偲ばれます。
文庫本では上・中・下の全3巻。
残りはこちらです。
※別記事にも書いていますが、我々の出来ることから協力を。
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面白そうですね!!
最近時間がなくてなかなか本が読めない…
山積みになっている本を読み終わったら読みたいです!!
by あんちょび (2008-05-19 23:30)
>あんちょびさん
こちらも読んでない本がどんどん貯まってきています。
是非おすすめですので、読んでみてください。
by Teddy (2008-05-23 15:18)