再び「サヨナライツカ」 [読書記]
この前、南アからの帰りに見た映画「サヨナライツカ」の
ことを書きましたが、今度はその原作についてです。
先週の出張の移動の際に読みました。
映画「サヨナライツカ」の原作本で
主演中山美穂の夫辻仁成が書いた長編恋愛小説。
機内の映画が尻切れトンボで欲求不満が溜まったので、
映画公開時に買ってあった原作を読みはじめました。
基本的なストーリーは原作と映画で同じであるものの、
細かいところで、違う描き方がされている。
映画で象徴的に描かれているパンナムとの野球の試合は
原作にはなくて、ただ日本人会の野球で
ホームランを打った試合としか描かれていない。
「サヨナライツカ」という詩を光子が豊に贈るタイミングだって違う。
どちらが好きかと聞かれると、原作の本と答えるかな。
映像化するに当たり、わかりやすくするために
しているんだろうけど、原作のほうが心の機微に触れられるような
気がする。最後の手紙のところとか。
もっとも、根本的にこの話が好きかどうかと聞かれると、
YESと答えることはないでしょう。
中途半端な非現実性を感じるし、過去に大恋愛をしながらも、
現状に満足していないっていう人なら、自己投影して、
ノスタルジーに浸ったりもするんでしょうけどね。
一応、DVDで映画のエンディングもしっかり見ました。
やっぱり、こういう終わらせ方しか、この手の話は
ないですよね・・・。何がハッピーエンドかわからないし。
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サヨナライツカ ― Sayonara, toujours pres de moi (世界文化社)
- 作者: 辻 仁成
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2001/01/09
- メディア: ハードカバー
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