「甘苦上海」終わる [上海日記]
また、この週末の話です。
去年の9月末から日経新聞に連載されていた小説
「甘苦上海」が10月31日分で終わりました。
日経新聞は衛星版で香港で印刷されたものが、上海でも
1日遅れで読むことが出来ます。
会社で1部購読しているのでそれを回覧しています。
ニュースはネットで見ているので、斜め読み程度
なんですが、この小説だけはこの1年間しっかりと
読み続けてきました。
舞台が上海で、具体的に地名がでてくるので、
イメージしやすくて。
エステチェーンの女性オーナー・紅子を中心に、
意味深の男・京と商社の駐在員・松本が絡む
大人の愛憎物語。
さすが、著者の高樹のぶ子は「女渡辺淳一」と
呼ばれるだけあります。しっかりどろどろしています。
もっとも、掲載されている枠も「失楽園」とか
「愛の流刑地」と同じ枠ですから、そりゃそうですよね。
まあ、おれも日経の小説に一喜一憂できる一人前の
おっさんになったというわけですかね。
上海の夜の事情もけっこうリアルに描いていて、
一部では書きすぎだろうと憤っているお父さんの声も
聞かれて来たりもして。
昨年の秋スタートでリアルタイムに連動して描かれていた
この作品。惜しむらくはちょうどリーマンショックとスタートが
重なって、経済的に厳しい1年と重なってしまったこと。
おそらく順調に伸びている華やかな上海を舞台に
描こうと思っていただろうけど、現実には不況の影響が
色濃く出ちゃって、物悲しいテイストになっちゃっているし。
まあ、純愛ラブラブストーリーではないので、この雰囲気も
合っているといえばあっているかな。
7月の日食もキーワードとして使われていたのに、雨が
降っちゃったのも誤算かな。
リアルとの連動抜きで、高樹のぶ子がもともと描きたかった
ストーリーがあるならば、それも知りたいなとも思う。
もう既に書籍化されていますので、気になる方は
そちらをどうぞ。
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