点と線 [読書記]
昨年11月にテレビドラマ化されたので、
その前後に日本に帰ったときに本屋に
平積みされていたので買った本です。
九州福岡の海岸で見つかった心中と思しき
男女の死体。いったんは心中と片付けられた
この事件の謎を追う警視庁の刑事三原と
福岡県警の鳥飼。
福岡、東京、北海道、鎌倉・・・。
いろんな場所が点が線で結ばれて、絡まりながら、
謎が解けていく。
社会派ミステリーの推理小説。
ヨメが福岡出身なので、香椎だとか行ったことがある
場所が舞台となっているので、多少イメージしながら
読めました。
だけど、時代背景が昭和30年代なので、ちょっと
ピンとこないところのないわけでもない。
青函連絡船も廃され、鉄道も高速化、飛行機も
普通に乗れるようになった今では、この話の
前提も変わってくるでしょうね。
松本清張は以前、「日本の黒い霧」を読んだけど、
ひとつの事件の裏に、何か大きな黒い陰謀が隠されている
っていうところに、その共通性もありながら、
それが昭和30年代だったんだなと痛感してみたり。
ある意味、今の中国にも通じるところがあるんだろうけど。
謎解きを終えた後、男の、そして女の執念の恐ろしさを
感じました。
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