ユナイテッド93 [映画観賞記]
2001年9月11日。
日本時間の夜10時頃、俺はボストン出張中の同期からの電話を受けた。
現地時間は朝。出張の定時報告だけど、上司は既に帰った後。
たまたま電話を取った俺は、代わりに彼の報告を聞こうとする。
そんな時、突然彼が奇声をあげた。
「あっ、あぁーー。」
どうしたかと聞くと、NYのワールドトレードセンタービルに
「小型機」が突っ込んだニュースを見ていたら、更にもう一機突っ込んだという。
そう、2機目のハイジャック機、ユナイテッド航空175便が
ワールドトレードセンター南棟に激突した瞬間だった。
昨日、名古屋に帰ってきた後、レイトショーで映画を見てきました。
ユナイテッド93 (Yahoo!ムービー / 夏休み映画特集)
もう、あれから5年になる9・11。
WTCに激突した2機、ペンタゴンに激突した1機のほかに、
ペンシルバニアの大地に墜落した飛行機がある。
NY・ニューアーク空港発サンフランシスコ行きユナイテッド航空93便。
自宅に帰ってニュースを見ていた俺は、まるで映画を見るかのような
気分で続報を待っていた。
誤解を恐れずに正直に書く。
4機目がペンシルバニア州シャンクスヴィルに墜落したと報じられたとき、
俺は、ほっとした気持ちを感じるとともに、目的を果たせなかった
ハイジャック犯たちに不可解な気持ちを感じていた。ある意味不甲斐なさ。
そんな俺の気持ちをクリアにしたのがこの映画。
前振りが長くなったけど、そのUA93便の機内で何があったのかを
ドキュメンタリータッチに描いたのがこの作品。
うーん。泣けます。
人は極限に陥ったときにどんな行動をするのか。
その勇気と強さと愛。
もちろん、ユナイテッド93便墜落という事実を伝えるという
ドキュメントとしての一面でも非常に重要な価値があると言えるでしょう。
ドキュメンタリーとしての性格が強調されているこの作品ですが、
被害の拡大を食い止められなかった、政府・軍の無策を皮肉る
メッセージも要所要所にちりばめられていたり。
もっとも、俺はマッチポンプ論者なんですが。
折りしも、イギリスでテロ計画発覚した最中での公開。
10月にはオリバーストーン監督のワールド・トレード・センターも公開。
今年も、それぞれの思いで9・11を迎えることになりそうです。
「もう一つの9.11」と呼ばれ、テロリスト側から描いたドキュメント。
ハイジャックフライト93。
これがあいち国際女性映画際2006で上映されるみたいです。
平日なので、無理かもしれませんが、DVDでも見てみたいですね。
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