父に捧げるロレイ遺跡 【ロリュオス遺跡群 2009/1/30】 [旅行記]
アンコールワットのサンライズから戻り、
改めて午前のオプションツアーです。
この日のオプションツアーはロリュオス遺跡群。
シェムリアップの街から東へ国道6号を走って13km。
いまのアンコール遺跡がある地域に王都が移る前、
王都が築かれていたその場所です。
最初に向かったのが、国道6号の北にあるロレイ寺院。
ロリュオスを王都として造営したインドラヴァルマン一世の
命によって作られた貯水池インドラタターカの真ん中に、
その息子ヤショーヴァルマン一世が893年に祖先を祀る
ために作ったヒンドゥー教の寺院。
かつては貯水池の中に浮かぶ小島の上だったのですが、
今では水が涸れ、小高い丘の上に立っています。
他の遺跡と比べて、ここで気になるのは、その赤さ。
初期の建築だけあって、赤レンガがメインの建築材です。
精巧な彫刻部には砂岩が用いられていますけど。
祠堂の扉には古代クメール文字がぎっしりと。
これを読解して、調査に活かしているんだとか。
正面に鎮座するシンハの姿はこんなに無残な姿に
なっていました。
当初は6基の祠堂で構成される計画でしたが、
現存するのは4基のみ。
その4基のうちの南側の方は破損が激しく、
裏に回ると瓦礫の山でしかなかったりします。
でも、その4基の祠堂の中央にはリンガと
そこから十字に繋がる樋。
リンガに注いだ聖水が四方に流れる仕組みで、
貯水池というクメールの農業を支える施設の真ん中で、
治水技術を讃える効果があったもの。
ロレイ遺跡を見て回っている時に、
中国人観光客に声をかけられました。
境内に育っている果物を見て、「これは何だ?」と。
もちろん中国語で。
日本人向けで日本語は分かるカンボジア人ガイドさんと、
ちょっとは中国語の分かる日本人の我々。
でも、この果物がなんなのかを中国語で伝える
すべをもっていません。さすがにカンボジア旅行なので、
中国語の辞書を持ってきていないし。
結局、困惑する我々に、痺れを切らして立ち去っていった
中国人。
どこに行っても中国語で押し通すその中国人のパワーに
カンボジアでも直面することになるとは・・・。
この赤レンガが風化しつつある味わいもいいけれど、
ホントに倒壊したら困るよなと複雑な思いをしながら、
この場をあとにしたのでした。
ちなみに、現在は境内の東側に新寺院が建設され、
今でも読経の声が響いています。
この後は、お隣のプリア・コーに向かいます。
旅行全体のまとめ記事はこちら↓。
・2009春節 アンコールワット3泊5日の旅
ご覧頂き、ありがとうございます。
よろしければポチっとしてください。
コメント 0