北京オリンピック観戦紀行 柔道編 2008/08/09

九寨溝のことも書きたいですが、
オリンピックねたが終わっていませんでした。

ここからの続き。いよいよ北京でのオリンピック観戦です。
（リアルタイムの日記はこちら。）

柔道の会場である北京科技大学に着いたのが、
午後３時前。12時から入れるチケットだったにも
関わらずではありますが、最初の方の試合は
見なくとも、最後の決勝で日本人選手を応援し、
日の丸を眺められればいいなって気分でやってきたんですが。

大学の構内に入って、体育館まで歩いていくと、
どこかで見たことのあるかわいいお姉さんと、
ごっついお兄さんとすれ違いました。

誰だろうと思ったら、東原亜希とその旦那でした。
お付きの人も含めて、なんだか表情のさえない彼ら。
なんだかどよーんとした空気を運んでたんですよね。
嫌な予感がしました。

会場に着いたら、どうやら敗者復活戦まで進んでいる模様。
場内にトーナメントの表示がないのでよく分からないの
だけれども、ちょうど記者席の後ろだったので、
そのモニターをのぞき見て、進行状況の確認。
女子のトーナメントを見ると、どうやら日の丸は残っている模様。
でも、男子のほうを見ると、日の丸がない。
敗者復活に回ったのかなと思っても、出てこない。
そうなんです。井上康生夫妻がへこんで出てきていたのは、
男子60kgの日本代表平岡拓晃が初戦の2回戦で
破れちゃっていたんですね。
今までは、大会初日には谷（田村）亮子と野村がダブルで
メダルをとるっていう、そんな日だったのに。うーん。

敗者復活がある程度進んだところで、一旦中断。
「予選」のチケットと「決勝」のチケットの観客の入れ替えです。
続けて見る人も、一旦外に出されて入りなおし。
もう一度セキュリティチェックです。

再入場のときに、場内の販売所でビールを買ったら、
なんと缶そのままでくれました。
いいのかな・・・。まあ初日だったからなとか思ったりして。

平岡は負けてしまっても、日本にはまだ
谷亮子がいます。これからは彼女の応援です。

どの試合からが「決勝」のチケットの対象の試合なのか、
予習もせずにきたもんだから、何も分からず、
ただとりあえず、ビールを片手に観戦。
ところが、敗者復活戦を1試合やったら、いきなり
電光掲示板に日の丸とRyoko　TANIの文字が
現れました。

名前の上には「FINAL」と書かれているだけ。
これが、準々決勝なのか、準決勝なのか、
はたまた決勝なのか。周りの席には日本人がたくさん
いたので、みんな聞きあいながら、ざわざわと。

果たして、準決勝でした。

準決勝の相手は、ルーマニアのドゥミトル。

お互い牽制しあって、なかなか技をしかけない、
そんな消耗戦。
いやいや、みていると48kg級と最軽量ということもあって、
うちの猫がじゃれあっているのを思い出しましたよ。
まるで猫パンチの応酬だし。

そう思っていると、審判からはお互いに指導。

スタンドには亮子コールを続ける応援団が陣取っているんだから、
一本で気持ちよく勝ってほしいんだけどなぁ。

でも、まだまだ続く両者のにらみあい。
お互いに2度目の指導が入って、のこり33秒。
審判がもう一度指導の判定。
しかし、今度は谷だけへの指導。

一応、ドゥミトルは奥襟をとりにいこうとしていたって
そういう判断になったみたい。
両者指導でもよさそうなもんだったけど。

でも、こうなったらドゥミトルは逃げるだけ。

最後の逆転をかけて谷が仕掛けますが、
時既に遅し。

試合終了を告げるブザーが会場に響きます。

喜ぶ勝者と、呆然とした敗者谷。

せっかくオリンピックの場で、日の丸掲げて、
君が代歌おうと思って、意気込んで来たにもかかわらず、
ママでも金ならずです。

なんと、初日メダルなしか？なんて思っていたら、
しばらくするとまた谷亮子が出てきました。
銅牌争奪戦って書いているから、3位決定戦です。
ということは、さっきの試合は準決勝だったんだなって、
今更気づいたんですけどね。

3位決定戦の相手はロシアのボグダノワ。

今度は面目躍如で内またで一本。
これを前の試合でやってくれよって思ったけど、
そうも行かないのが、オリンピックなんですよね。

ママでは金ならずで、ママでは銅となりました。

やっぱり日本人の期待はもちろん金だったわけで、
畳を下りるときに、深々と頭を下げていく姿が、
印象的でした。

もちろん、銅メダルで日本選手団最初のメダル。
胸を張っていいはずですが、やっぱり位置づけが違うのかなぁ。
同じ銅メダルでも他の国の選手ならば、大騒ぎで大喜びなのにね。
東原亜希のブログにも書いてあるけど、日本選手だと
背負うものが大きいんだろうね。

日本選手は谷の銅メダル。

こうなったらオリンピックです。
他国の選手であろうとも、そのアスリートの姿をみて
楽しもうと思います。
そんな彼らの悲喜こもごもの姿です。

女子48kg級3位決定戦のもう一試合。

一度は北朝鮮の朴選手の技に得点が認められたのですが、
審議の結果、逆にアルゼンチンのパレト選手の技ありに。

まさに、天国から地獄。
あの国ならば、メダルを持って帰れば一生を保証して
もらえただろうに。

そして、決勝。

谷を破ったドゥミトルがキューバのベルモイに
大外刈りを決めて一本勝ち。

満面の笑みで喜びを表す新女王。

相手と握手した後は、コーチの元へ。

私、勝ったの～って言わんばかり。

もちろん、コーチも大喜びで迎えます。

しっかりハグをして。

コーチとともに闘っているのは、もちろん、
男子も一緒。

イスラエルのイエクティエル選手を後ろけさ固めで
参ったさせたオランダのフーケス選手。

勝利を告げられるとともに、畳の上を跳ね駆け回り。

全身で喜びを表します。

もちろんオランダ応援団も大喜び。

そんな彼も畳を俺を降りるとコーチの元へ。

男同士の熱い抱擁です。

そして最後が男子60kg級の決勝。

勝ったのは韓国の崔選手。
オーストリアのパイシャー選手をもろ手刈りで決めました。

天を仰いでそのまま泣き崩れる彼。

今までの苦労を振り返っているんですかね。

負けたパイシャー選手に抱えられ、起き上がるっていう
おかしな光景になってましてけどね。

ちなみに、うちのヨメはこのパイシャー選手が
イケメンでお気に入りだと申しておりました。
韓流なんかじゃなくて。

戦いが終わると、畳の上は表彰式の場と変わります。

お兄さんたちが出てきて、赤いシートを敷いたら、
表彰会場へはや変わり。

まずは女子48kg級から。

谷亮子の首には銅メダル。

この真ん中の一番高いところに日の丸が掲げられるのを
見たかったのだけれども。

吹っ切れた笑顔だったのが、よかったね。
でも、この時、子供が病院に運ばれているんだよね。
ちょっとびみょー。

まあ、そもそも男子にいたっては、真ん中どころか、
表彰台にすら上がれてないので、何にも言えないん
ですけどね。

試合の後は、夜の水立方を見ながら再びホテルへ。
時間も中途半端になって、まともに夕食を食べて
いなかったんだけど、疲れていたのでそのまま
寝てしまいました。
でも、あのホテルは、疲れていなければいろいろ
気になって、なかなか寝付けなかったかもしれないな。

北京科技大学体育館

翌日へつづく。（こちら）

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